胃がんという人生の転機

お酒大好き働き盛り。健康診断で見つかった胃癌(印環細胞癌)のあれこれをリアルタイムに日記を綴っていきます。

描く未来の軌道修正

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二人の未来の軌道修正

たとえ食生活は変われども・・・

旦那と癌の手術や治療方針に向けての意思を、お互いに認識した後は、これからの生活環境や仕事のこと、2人の未来について話し合った。

 

胃を切除することになれば、しばらくは私の食事自体が大変になるね・・・

でも言い方変えたら、もう食べすぎちゃって、ダイエットに悩まなくて済むね。

食生活もバランス良くって意識するだろうから、きっと2人とも健康的になれるよね。

最初は大変だけど、それも慣れるまでだよねヽ(*'▽'*)ノ

あ、旅行とかどうしようっか、コース料理とか全部は食べられなくなるからあらかじめ伝えないとだよねヽ(´・д・`)ノ

 

あ、髪も切りたい。入院中もその後もこの長い髪はきっと邪魔になるよね。トレードマークだった、この腰まである髪もこの際だからショートにしてみようかな。思いっきり明るい色にしてw

職場に戻ったら、激痩せ、ショートで大変身( *´艸`)なんてさ。

 

かなりポジティブな発想ばかりで、旦那は、優しい表情で合わせてくれた。

 

明るい未来のために刻む

旦那がポツリと呟いた。

旦那『退院して落ち着いたら、やりたい事があるんだけど・・・』

さっち『え?なに?』

旦那『やっぱりやめとく・・・』

 

そこから、ヒントちょうだい責めで、旦那のやりたい事を無理やり、なんとか当てた。

 

体験するものでもなく、ものでもなく、

食べるものでもなく、2人でするものでもなく、

一生もの、昔、やりたいって言って事がある・・・

 

さっち『タトゥー!?』

旦那が大きくうなづいた。

 

それは記憶にある嬉しいエピソードの一つ。

まだ、今よりも若く、二人が付き合いだした頃に

『さっち、にちなんだタトゥーを入れたい』

って言ってた事があった。

その時は若かったし、付き合いだしたばかりなので

『それはやめときなよ〜(^-^;』って、笑って流した。

一生残るし、後悔するかもしれないし、付き合いだした時の高まった一過性の想いかもしれないし・・・

 

と、冷静に考えつつも、それくらいの想いを表現してくれる旦那の気持ちが同時嬉しかった。

 

結婚してからも、時々、懐かしくて、微笑ましいなぁと当時を振り返っていた。

 

と、10年経った今も同じようにいってくれる旦那の気持ちが、心に直球で響いた。

 

さっち『タトゥー・・・、いいね!やろう!やりたい!無事治療が落ち着いたらやりたい』

旦那『え、お前はいいよ。俺だけがやりたいだけだから・・・』

さっち『ううん、こんな事があったからこそ、刻みたい。若気の至りで入れるタトゥーじゃないし、今この年齢でいれるものなら、きっと後悔しない。命に対して、真剣に向き合った今だからこそ、再生の意味を含めてだよ』

 

二人の生き方の中に子供を作るというチャンスはあったものの、私たちは二人で生きていくという選択をしている。

その選択をした以上、溢れる愛情の全てをお互いに注ぎ合っている。

たとえ、タトゥーが一般社会で良い顔をされない部分があったとしても、他の誰に見せるわけでもなく、二人の命の証として、このタイミングで刻むなら、この辛い闘病生活も二人の長い夫婦の歴史の中で愛の再確認が出来た出来事と、明るい記憶で綴られると思う。

 

旦那のためにも長く生きたい。

私のためにも旦那には長く生きてもらいたい。

何年経っても、いつも二人で言葉を交わし合いたい。

 

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