胃がんという人生の転機

お酒大好き働き盛り。健康診断で見つかった胃癌(印環細胞癌)のあれこれをリアルタイムに日記を綴っていきます。

医師のジャッジ

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これまでの検査からの診断結果

旦那も同席しての診察

今日は夫婦でこれまでの検査の結果を聞きに行った。

今まで、一人で待ってた孤独で長い待ち時間も旦那と一緒だと寂しくない。

 

でも、やっぱり怖い。

これから、告げられる答えが、想像しているような悪いものだと想像すると、手足や指先は冷たくなって、カタカタの小刻みに震えている。

 

悟られたくなくて、取り繕うように、関係ない話しして、誤魔化していた。

 

予約時間をちょっと過ぎた頃に、私たちの順番が訪れた。

きたっ・・・。

緊張感はピークに達した。

恐る恐る診察室の扉をあけた。

検査結果による現在の進行ステージは・・・

旦那とT先生が簡単に挨拶を交わすと、これまで私自身が受けてきた説明をもう一度、旦那に説明し始めた。

そして、先週の超音波内視鏡の結果を踏まえて説明が始まった。

『心配していた深達度ですが、おそらく粘膜下層でしょう。』と、図を見ながら説明をしてくれた。

『それって、ステージで言うとどのステージなんでしょうか・・・』と聞くと

『実際は手術をして、取った周りの組織を見ないと確定は出来ませんが、今の段階ではIAつまり早期です。』とT先生。

その言葉で、私も旦那も喜びと安堵の表情に満ちた。

しかし、

『ただ、癌の種類が印環細胞癌の潰瘍がある点で、内視鏡での手術はガイドラインから外れます。つまりは外科手術になります。』

と、覚悟はしていた宣告がされた。

予想外の切除範囲に・・・

『腫瘍の位置が真ん中より少し上の部分にあるですが、うーん。全摘出になるかな。』

『え、ぜ、全摘出ですか・・・』思わず、声がもれた。

覚悟はしていたものの、まさか全摘出とは・・・

『そ、そっかぁ・・・、全摘出かぁ・・・』

ホッとしたのは束の間、がっくりと肩を落としてしまった。

『でも、命には変えられませんから。分かりました。』

と、早期のIAで全摘出ならば、きっと術後に再発に震えることも少ないだろうと、その場で気持ちは立て直せた。

『あとは外科の先生の判断ですね・・・』とT先生。

安心と絶望が同時に告げられたが、思いの外、私は気持ちが軽かった。旦那のいるこの状況で、早期癌と告知されたこと、恐れていたスキルスという言葉もまったくなかった事。

初めてT先生に診察された日の『大丈夫』は信じて良い大丈夫だったんだって。

手術への、はやる気持ち

いろいろスッキリしたところで、ついにいよいよ戦いはこれから。

『手術はいつ頃になるのでしょうか。9月?10月?』と、一刻も早く、癌を取り除いてほしい気持ちで聞くと

『いやいや、これから外科の診察でおそらく足りない検査もいくつかあるので・・・、早くて11月頃になると思いますよ。外科の診察は・・・』

とカレンダーを見ながら、看護師に外科医の先生の予約を確認するT先生。

どの先生もいっぱいの様子。

しかし、T先生が直接、外科のO先生に電話をして、私の症状を説明し

『16日、O先生予約いっぱいだけど、1人お願いしていいよね?』と、科長のT先生の力技で予約をいれてくれた。

『16日の11:30に外科の予約が取れたので、次は外科のO先生から詳しい話を聞いてください』

思わず、

『16日・・・、明日ですね(今日は15日)笑』とツッコミをいれると、あれっとした表情のT先生は

『あ、16日は明日でしたね。連日になっちゃいましたね。』と、場が和む。

 

大きな総合病院だが、今回、いろいろスムーズに優先的に急いでくれる対応には本当感謝しっぱなしだった。

 

夫婦で、深々とお礼をして、診察室を後にした。

たとえ全摘出でも、命あってこそ・・・

『良かった〜!!早期胃がんだった!!』

車の中で、私は吠えるように喜んだ。

 

その時は、胃が全摘出になることよりも、得体の知れない恐怖から限りなく遠くなったようなことが何より安心したのだった。

 

後から聞いたら、やっぱり旦那も同じ気持ちだったみたい。

 

だよね、命あってこそ・・・だもんね。

 

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