印環細胞癌
印環細胞癌
顔つきの悪い癌とは・・・
胃癌と診断された翌日、今度は病理検査の結果を確認しに受診した。
T先生が、検査の結果を告げる。
『がんの顔つきはあまり良くないものでした。
癌の種類がいくつか分かれるんだけどね、分化型の未分化型に大きく分けて、分化型というのが比較的癌細胞がまとまっていて、未分化型というのが、パラパラと広がるような癌細胞なのですが、病理検査の結果、未分化型印環細胞癌でした。』
専門用語で理解についていけなくて、分かったのは印環細胞癌っていうので、良いものではないということ。
『来週の検査で深さを調べて、治療方針を決めましょう。次回はご主人も来れますか?』
ついに、ご家族同席の流れがきた。
次の検査で、さらに今後のスケジュールがハッキリするらしい。
調べるほど不安はさらに大きくなる印環細胞癌
診察後、帰りの車の中で旦那に報告。
車の中で、聞いてきた言葉を検索すると、
あまり良い記事は出てこない。
ただ心の支えは、初日に撮ったCTに他の臓器やリンパに転移は見られていないということ。
それだけでも、ずいぶんの倒れそうな心を支えてくれていた。
印環細胞癌・・・、調べてみると悪性度が高く進行しやすいんだって。スキルスに関してはいろんな情報をみても明確なことが分からず、ただ、印環細胞の形態を取り、粘膜下への浸潤によって周辺間質の著明な線維化を来すことが知られている。
だからといって、印環細胞側が全てスキルス胃がんではないみたい。
調べてれば、調べるほど不安は広がる。
医師の『大丈夫、治ります』という言葉さえ、本当は私には言わないだけでのカモフラージュとさえ疑ってしまう。
とまらない、溢れてくる不安を拭えない。
もし、よりまずいものならば、夫婦で説明を聞きに行った時に、きっと旦那にだけは説明するだろう。この不安が、余計な不安だったと思いたい。