胃癌と診断されるまで②
初の受診
ひだ集中から予測されるもの
健康診断を受けたのは市内でもかなり大きな総合病院。
近年リニューアルして、エントランスはまるでホテルのような清潔感と爽やかな造り。
初診ということと、無理矢理予約を割り込んでくれた事もあって、待ち時間は長く結構くたびれた。
やっとの待ち時間のあと診察番号が表示されて、診察室にはいると、若い女性の先生が座っていました。
『健康診断の結果で所見が見られたんですね・・・』と資料を見ながら問診。
所見の内容は胃のひだ集中。
今の段階では、正確な診断ができないので胃カメラを行うということ。
お盆休みが、合間にあるため、最短は3週間後となった。
医師は『胃のひだが集中で疑われるのは、胃潰瘍、胃がんなどがあります』と説明。
うん、調べてきた通り。
ふとよぎる一抹の不安。
『先生、胃カメラは3週間後とのことですが、万が一ですよ、万が一悪性で進行の早いものだったら、この待ってる期間って大丈夫なのでしょうか・・・』
ドラマかなんかでみた怖い病気が頭にチラつく。
『そうですね、絶対とは言えませんがたとえ、進行の早いものでも数日に悪化する可能性は低いと思います。』
無闇にごねてもしょうがない、私より症状が深刻な人も多いし、このコロナ禍、病気を抱える人誰もが優先でありたいと思ってるはず。
胃カメラをやるまで、待とう・・・。
と引き下がった。
診察室をでて、再び、ソファーに腰をかけると
医師がでてきて
『今日はお時間ありますか?食事は最後は何時ですか?胃カメラは予約がとれないのですが、CTなら今日受けられます。ただ予約でいっぱいなので、かなりお待たせしちゃいますが・・・』
時間はない・・・一刻も早く仕事に戻らないと。
でも、この不安を抱えるのは嫌。
体があっての仕事だ。
『時間はあります。朝は食べてないので、最後に食べたのは昨日の19:00です。待ち時間が長くても待ちます。よろしくお願いします』
と、急遽、CTと血液検査を受けることにした。
造影剤を使ったCT結果でひとまず安心
長い待ち時間の上乗せで、お腹も減るし、座り疲れもするし・・・で、よろよろになった頃、造影剤を使用してCT検査を済ませた。
再び、医師の診察。
『CTを見る限り、周りの臓器、リンパ節に異常は見られません。』と、待ち時間で膨らんだ不安は、しゅーっと小さく萎んだ。
『ありがとうございます。では現時点では万が一癌だとしても、周りへの転移などはない可能性が高いんですよね。それだけ、分かっただけでも、かなりスッキリしました(^^)』とお礼を言って診察を終えた。
先回りしすぎた不安だったかもしれないけど、ひとまずは大丈夫。
胃カメラを受けてたら、全てがハッキリする。
まぁ・・・、大丈夫でしょ。
きっと胃潰瘍だよ、騒いだら騒いだだけ、恥ずかしくなるはずだから、気に留めないようにしとこ。